JR角館駅から車で住宅街に向かった先にIさまの新居が完成いたしました。ご夫婦とお嬢さまの3人の新しい暮らしが始まりました。
家に入ると「ぽかぽか」な幸せ
まず玄関からリビングに向かう2つの動線が特徴的。引き戸からLDKに入る動線と、左のシューズクローゼットからパントリーを通ってキッチンの横に出る家族動線があります。
こちらは家族動線をキッチン側から見た写真。お買い物の後に荷物の運び入れがしやすく、働く奥さまにとっては便利な動線です。
家に入ると、取材日は12月だというのに家の中全体がポカポカとあたたか。ですが、壁掛けエアコンや暖房器具はありません。
その理由は「全館空調」にあります。壁掛けエアコンではなく天井埋め込み型のエアコンを使って、室内の各空間に冬は暖房、夏は冷房を吹き出す冷暖房システムです。
エアコンで冷暖房するためには高い断熱・気密性能が必要になります。基礎は内外の両側断熱、外壁は充てんグラスウールの外側に付加断熱も施したダブル断熱の仕様です。
ご主人「妻と娘との体感温度が違うのもありますが、私は家の中だと半袖・短パンで過ごしているくらい(笑)。寒くて震えながら仕事から帰ってきても、いつでも暖かいんですよ。」
同僚のおすすめもありご縁がつながる
トータル12年をアパートで暮らしていたIさま。ここ8年は、2DKの間取りに3人で暮らしていたそうです。
家を建てるきっかけは、ご主人の実家近くで理想の土地が見つかったこと。
スペースが手狭になってきたことや、お嬢さまの成長に伴い自室を希望していたこともきっかけとなりました。
ご主人「アパートからもここは近いので、住み慣れたエリアから離れることなく、娘も転校せずに済みました」
弊社は、インターネットで住宅会社選びをして見つけていただいたそう。たまたま、住宅会社選びについて奥さまが同僚に相談すると、その方も村上工務店で家を建てた方で、実際の住み心地を高く評価いただいていたこともあり、迷うことなく、弊社へご依頼いただきました。
家族の気配が感じられるスキップフロアと大収納
家を建てる上でまずこだわったのは、スキップフロアの間取り。
ご家族の個室やスタディースペース、フリースペースと全7層にもおよぶフロアから成り立っています。
スキップフロアは、SNSで発信されている住宅施工例を見ている中、奥さまが直感的に「この感じがいいな」と、希望したそうです。
奥さま「部屋にこもるのではなくて、それぞれの気配が感じられる空間の中で過ごせたらと思い、スキップフロアを設計してもらいました」
1階から上を見上げると、吹き抜けになっているため開放的です。
ご夫婦それぞれの部屋のドアにはお嬢さまが幼少期に描いたご両親の似顔絵が。
2階のこんなところにも空間が
2階のフリースペースは、壁や建具を付けないオープン設計。
はしごを登ると、奥行きのある屋根裏部屋につながります。
実はこの屋根裏部屋、収納を重視したIさまのご要望を叶えるために、弊社が提案させていただきました。加えて、冷暖房システムのコントロールスペースが併設されています。
ご主人「引っ越しの際にアパートを片づけていたら、持ち出しの荷物が大量になってしまったのですが、収納に余裕があって助かっています」
奥さま「お泊まり用に使ったりと、これから活用していきたいと思っています」
独立した子ども部屋はもちろんのこと「それぞれの個室を作る」のが要望だったという奥さま。
ワンフロアに1部屋、それぞれの階でそれぞれの時間を過ごしながらも、孤立を感じさせない雰囲気があるのはスキップフロアならでは。
ブロックごとに分かれた空間を造るにあたっては、耐震性を維持するための構造設計に苦労しましたが、緻密な設計でご要望を叶えつつ安全・安心を守るおうちとなりました。
リビングを見渡すアイランドキッチンは、グレー調で落ち着きのあるデザイン。
キッチン床のタイル貼りや、背面のアクセントクロスも、色調を揃えているため統一感があります。
奥さま「以前のキッチンは壁付けタイプで、家族に背を向けるかたちになるのでどことなく億劫でしたが、今はリビングでくつろぐ夫だったり、スキップフロアを上り下りする家族の気配を感じながら料理をするのが楽しくなりました」
キッチンから横移動で洗面と脱衣、洗濯スペース、そしてバスルームが続きます。
洗面から出入りできるファミリークローゼット。共働きのご夫婦や、学校に通うお嬢さまの日常的な動線に沿った設計で、身支度がスムーズです。
トイレにはこだわりました。1階から一段下がった位置にあり、ブラック・ホワイト・グレーのモノトーンでシックにまとめた間接照明が印象的な、シックでホテルライクなデザインです。
トイレはスッキリとした空間に仕上がるよう、背面の棚が開閉できるようになっており、トイレットペーパーやお手入れ用品の収納ができます。
今後はインテリアを楽しむことや、ウッドデッキを造って夏に出られるようにしたいと奥さま。
この家で過ごす時間は、ご家族のつながりとともに、さらに充実しそうです。